Webhook を受信する用途で Hookdeck に最も近い代替は、Svix Ingest、AnyHook、EventDock です。セルフホストが必須なら Convoy を検討してください。自社の顧客に Webhook を送る場合は別の仕事で、Svix、Convoy、Hook0 のほうが向いています。Hookdeck のトランスフォーメーション、チーム向けのワークフロー、または大量のイベントでの料金に依存しているなら、Hookdeck のままが適切です。
AnyHook は私たちが提供しているサービスなので、その点を割り引いて読んでください。ここに載せた料金と上限はすべて各社の公式ページから取ったもので、2026年11月3日に確認し、下記にリンクしています。他のサービスの負荷テストや障害テストはしていません。
TL;DR
- JavaScript によるトランスフォーム、または最大の無料枠が必要: Svix Ingest。無料枠は月 50,000 件のメッセージです。
- URL を 1 つ変えるだけで、リトライ、ログ、再送を使いたい: AnyHook。月額 $20 で 30 日間再送できます。Hookdeck の Team プランでイベントを保持するのは 7 日間です。
- ハンドラーが LLM を呼び出すため遅い: AnyHook は Scale で最長 5 分、Pro で 2 分待ちます。もう 1 つの方法は Inngest で、処理を Inngest の関数に移す場合に向きます。
- セルフホストが必須: 無料の Convoy Community エディション、または自前のキュー。
- Pipedream を検討していた: Workflows は 2027年3月31日に終了し、新規登録も受け付けていません。
- Webhook が必要なのはノート PC 上だけ: ngrok。後で使うためにイベントを保持することはありません。
- トランスフォーム、チーム向けのワークフロー、大量のイベントに依存している: Hookdeck のままにしてください。
4 つの仕事、1 つの呼び名
Hookdeck の代替を並べた一覧の多くは、違う仕事をするツールを同じ列に入れています。料金を比べる前に、次のどれが必要かを整理してください。
| 仕事 | 内容 | ツール |
|---|---|---|
| 受信 | 他のサービスから送られてくる。何かが各イベントを保存し、サーバーがダウンしている間はリトライする | Hookdeck、Svix Ingest、AnyHook、EventDock、Convoy |
| 送信 | 自社の顧客に Webhook を送る | Svix、Convoy、Hook0 |
| キューまたはコード実行 | 自分のコードが処理を投入する、またはイベントが関数を起動する | QStash、Inngest、Amazon SQS |
| ローカルでのデバッグ | Webhook をノート PC に届ける必要がある | ngrok |
1 つの仕事のために作られたツールは、別の仕事はこなせません。分かりやすいのは Hook0 です。Hook0 自身の比較ページでも、Webhook の受信は「No (by design)」とされています。
Webhook を受信するホスト型サービス
| サービス | 無料プラン | 最初の有料プラン | 保持期間(無料 / 最初の有料プラン) | 自動リトライ |
|---|---|---|---|---|
| Hookdeck | 10,000 件のイベント、1 ユーザー | Team、月額 $39 から、10,000 件のイベント | 3 日 / 7 日 | 最大 50 回、設定したルールに従う |
| Svix Ingest | 50,000 件のメッセージ | Basic、月額 $20 から、50,000 件のメッセージ | 7 日 / 30 日 | 約 27.5 時間で 8 回の試行 |
| AnyHook | 10,000 件のイベント(1 日 1,000 件)、App 1 つ | Pro、月額 $20、50,000 件のイベント | 3 日 / 30 日 | Free:35 分で 3 回の試行。Pro:21 時間 35 分で 5 回 |
| EventDock | 5,000 件のイベント | Starter、月額 $149、50,000 件のイベント | 7 日 / 30 日 | 3 時間未満で 7 回の試行、設定可能 |
表に載せきれない点は次のとおりです。
- Hookdeck は、Team プランに含まれる 10,000 件を超えた分に 100,000 件あたり $3.00 を課金します。単価は量が増えると下がり、イベントの料金にはそのリトライも含まれます。30 日間の保存期間は Growth(月額 $499 から)で始まります。無料プランのダッシュボードは、10,000 件を超えるとアップグレードするか課金期間がリセットされるまでロックされます。ドキュメントでは自動リトライの上限は 50 回で、固定の時間枠は示されていません。
- Svix は、Basic プランに含まれる 50,000 件を超えた分に 1 メッセージあたり $0.0001 を課金します。100,000 件あたりでは $10 です。リトライのスケジュールは、配信全般について公開されているものです。Ingest のページには、別のスケジュールは載っていません。
- AnyHook の「保持期間」の数字は、再送可能期間です。Pro は履歴を 1 年間保存します。Scale(月額 $90、250,000 件のイベント)は、5 日 21 時間で 10 回の試行と 90 日間の再送ができます。リトライと再送は月間のコンピュート枠を消費し、有料プランは設定した上限まで超過分を従量制で計測します。どちらも料金ページに書かれています。Free は 35 分でリトライを止め、1 日 1,000 件を超えるイベントは受け付けないので、長時間の障害や大きなスパイクは乗り切れません。
- EventDock は、失敗したイベントをデッドレターキューに送り、そこから再送できます。リトライのポリシーはエンドポイントごとに設定できます。
AlternativeTo には、FastHook、Hooksbase、Relaye.io など、他にも小規模なサービスが載っています。上限は確認していないので、表には入れていません。
どれを選ぶか
Svix Ingest は、JavaScript でイベントのフィルタリング、変換、ルーティングをしたい場合や、ここで最大の無料枠が欲しい場合に向きます。署名検証は組み込み済みで、後から Webhook の送信が必要になっても同じベンダーで対応できます。エンドポイントの応答は 30 秒待ちます。
AnyHook は、ゲートウェイの使い方を覚えずに、リトライ、ログ、再送を使いたい小規模なチームに向きます。変更するのはプロバイダー側の URL 1 つです。プロバイダーはエッジから約 1 秒で 200 を受け取り、その後 AnyHook が、Free では 60 秒、Pro では 2 分、Scale では 5 分、お使いのエンドポイントを待ちます。ハンドラーが LLM を呼び出す場合には、これが効いてきます。アカウントなしで始められます。制約もあります。ペイロードのトランスフォーメーションとルーティングルールは組み込まれていません(代わりに Pro 以上では、イベントごとに自分のコードを実行できます。Pro では月 3,000 回です)。チーム向けの機能は Hookdeck より軽く、Hookdeck や Svix に比べるとずっと新しいプロダクトです。
EventDock は、デッドレターキューとエンドポイントごとのポリシーが目当てなら検討する価値があります。ただし 50,000 件では、Svix の Basic や AnyHook の Pro の 7 倍以上の料金になります。
自前で運用する場合
Convoy は、受信と送信の両方の Webhook を扱います。Community エディションは無料のオープンソースで、セルフホストです。Premium は高度な機能が付いて月額 $999 です。ホスト版もあり、1 日 100 件のイベントで 14 日間試せます。リトライはサブスクリプションごとに設定します。
自前のキュー。 Amazon SQS に書き込む HTTP エンドポイントは、運用費用がほとんどかかりません。SQS はメッセージを最長 14 日間保持します。オンコール、ログ、再送のツールは自分で用意します。Shopify なら、EventBridge や Pub/Sub に直接配信されるので、エンドポイントを省けます(どんなときにそれが向くかは、実測したテストで説明しています)。
取り上げられるが、別の仕事をするツール
Upstash QStash は HTTP のメッセージキューです。プロバイダーにクエリ文字列にトークンを付けた publish URL を渡し、upstash-header-forward=true を設定して署名ヘッダーを通せば、Webhook の前段に置けます。リトライはデフォルトで 3 回で、各待ち時間の上限は 1 日です。無料プランは 1 日 1,000 件のメッセージまでで、従量課金は 100,000 件あたり $1、リトライも 1 件のメッセージとして課金されます。すでに Upstash を使っていて、URL にトークンを含めることを許容できるなら向いています。
Inngest はお使いのコードを実行します。Webhook URL は JavaScript のトランスフォームを通して各リクエストをイベントに変え、SDK で書いた関数がそれを処理します。リトライはデフォルトで 4 回、最大 20 回です。プロバイダーの署名は検証してくれません。無料プランには月 50,000 回の実行が含まれ、Pro は $99 からです。SDK の導入をいとわないなら、LLM パイプラインのような複数ステップのジョブに向きます。
ngrok は手元のマシンへのトンネルで、ノート PC 上ではこれが適切なツールです。無料プランがあり、Hobbyist は月額 $10 です。マシンの電源が切れていると、後で使うためにイベントを保持するものは何もありません(詳しくはこちら)。
Pipedream は、AI の回答や古い一覧にまだ登場します。Workflows は 2027年3月31日に終了し、新規登録は受け付けておらず、Workflows のデータは 2027年4月30日までに削除されます。Pipedream Connect は継続します。現在 Workflows を使っているなら、移行の手順を用意しています。
Hookdeck のままにしたほうがよいケース
次のどれかに当てはまるなら、そのままにしてください。
- ペイロードのトランスフォーメーションとルーティングルールが、パイプラインの一部になっている。
- 複数人で Webhook の運用を分担し、同じツールで作業する必要がある。
- イベントの量が多く、Hookdeck の低い単価が効く。月 500,000,000 件を超えた分は 100,000 件あたり $0.35 まで下がります。
使っているのがリトライ、ログ、再送だけで、Team の料金を払っているか、保存期間を延ばすために Growth を検討しているなら、上のサービスを試す価値は半日分あります。この 2 つの比較はAnyHook と Hookdeck の比較にまとめてあります。
イベントを落とさずに移行する方法
- 先にハンドラーを冪等にします。 これらのサービスは少なくとも 1 回の配信(at-least-once)で、下記の併走期間に重複が起きることがあります。重複への対処はこちらです。
- Hookdeck と並べて新しいサービスを追加します。 同じハンドラーに向けて、テストイベントを送ります。
- 署名検証を確認します。 リレーによっては、プロバイダーの署名をそのまま渡します。独自のシークレットで再署名するものもあります。AnyHook はエッジで検証し、配信のたびに再署名します。トラフィックを移す前に、どちらになるかを確認してください。
- プロバイダーを 1 つずつ切り替えます。 送信側の変更は、プロバイダーで Webhook の URL を変えるだけです。
- Hookdeck のキューが空になるまで動かしたままにします。 すでに受け付けたイベントは、お使いのサーバーに対してリトライを続けます。
FAQ
Hookdeck の代替で、おすすめはどれ?
用途によります。Webhook の受信なら、トランスフォームと最大の無料プランが欲しい場合は Svix Ingest、セットアップを最小にしたい場合や遅いハンドラーがある場合は AnyHook、セルフホストが必須なら Convoy を選びます。顧客に Webhook を送るなら、Svix、Convoy、Hook0 を検討してください。
Hookdeck に無料の代替はある?
あります。Svix の無料プランには、月 50,000 件のメッセージと 7 日間の保存期間が含まれます。AnyHook の無料プランには、カード登録なしで 10,000 件のイベント(1 日 1,000 件まで)と 3 日間の再送が含まれますが、リトライは 35 分で止まります。Convoy の Community エディションは、自分でホストすれば無料です。
Hookdeck にオープンソースの代替はある?
Convoy の Community エディションはオープンソースのセルフホストで、受信と送信の両方の Webhook を扱います。Hook0 もソースが公開されていますが、Webhook の送信しかできません。
Hookdeck の料金は、代替サービスと比べてどのくらい?
Hookdeck は 10,000 件のイベントまで無料で、その先は Team が月額 $39 から、Growth が月額 $499 からです。Svix の Basic は月額 $20 から、AnyHook の Pro は月額 $20 で、どちらも 50,000 件のメッセージまたはイベントが含まれます。EventDock の Starter は 50,000 件のイベントで月額 $149 です。Convoy の Premium はセルフホストで月額 $999 です。
ngrok は Hookdeck の代替になる?
開発中だけです。ngrok は本番のトラフィックを手元のマシンに転送します。マシンの電源が切れていると、イベントを保存して後でリトライするものは何もありません。
Pipedream はまだ選択肢になる?
新規のプロジェクトでは選べません。Pipedream Workflows は 2027年3月31日に終了し、新規登録も受け付けていません。
遅い LLM の Webhook ハンドラーには、どの代替が使える?
プロバイダーにすぐ応答し、サーバーの応答はもっと長く待つリレーが必要です。AnyHook はエッジで約 1 秒で応答し、Free では最長 60 秒、Pro では 2 分、Scale では 5 分待ちます。Hookdeck のデフォルトの配信タイムアウトは 60 秒で、Svix は 30 秒待ちます。処理がそれより長引くなら、バックグラウンドジョブか Inngest の関数に移してください。このチェッカーで、プロバイダーがハンドラーへの接続を切るかどうかを確認できます。
リレーを使っても、イベントが失われることはある?
あります。リトライにも保存期間にも終わりがあります。最後の試行の後、イベントは保存期間が終わるまでログに残り、それまでに誰も再送しなければ失われます。失敗時のアラートを有効にし、ハンドラーは重複しても安全な作りにしてください。これらのサービスは少なくとも 1 回の配信(at-least-once)だからです。
検証方法
各社の料金ページとドキュメントを、2026年11月3日に読みました。料金は変わるので、契約前に確認してください。他のサービスの負荷テストや障害テストはしていません。公開している障害テストは、Shopify の実測の 1 件だけです。誤りや古い情報があれば hello@anyhook.net までご連絡ください。修正します。